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アトピーは遺伝するのか?〜ワーママのアトピー勉強〜

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【2021/1/5更新】

親がアトピーの場合、子供もアトピーになるのか、心配になる方も多いと思います。私もその1人。アトピーの遺伝については妊娠中に沢山調べました。私自身もアトピーの為、その経験から子供がアトピーになるのは心底嫌だと思っていたからです。そこで、次の方法で確認を行いました。

  • 実際にかかりつけ医に質問
  • 現在判明している研究結果の収集

自分が想像していたよりも、かなり具体的なデータが出ていたのでアトピーが遺伝するかについて確認結果を書きたいと思います。

かかりつけ医への質問の結果

アトピーの遺伝についてかかりつけのアレルギー科の先生に質問すると、次の回答が得られました。

①母親がアトピー体質の場合、子供もアトピー体質となる可能性は、そうでない人に比べて高くなる

※父親がアトピー体質であることより、母親がアトピー体質であることの方が子供への影響が大きいようです。もちろん、両親共にアトピー体質の場合は更に可能性が高くなるとのこと

②あくまで可能性であり、必ずしもアトピーになるとは言えない

これはらについて、具体的に裏付ける研究結果を確認することにしました。

アトピー遺伝に関する研究結果

以下は厚生労働省が出している『アトピー性皮膚炎(小児) 疫学調査の結果にもとづくわが国での発症・悪化因子の検討 第2章』より、内容を一部抜粋したものです。

乳幼児でのアトピー発症・悪化における遺伝因子、環境因子の影響を解析した。
1歳6か月および3歳児のアトピー発症リスクは、両親のアレルギー歴がない場合を1とした場合に比較 して両親にアレルギーがある場合にはオッズ比2.02と統計学的に有意にリスクが高く、またアレル ギー疾患の中では両親のどちらかにアトピーがある場合にもっとも児のアトピー発症リスクが高かった。

→厚生労働省 『アトピー性皮膚炎(小児) 疫学調査の結果にもとづくわが国での発症・悪化因子の検討 第2章』 

とあります。

具体的なオッズ比は次の通りでした。

・両親のアレルギーが喘息  → 1.61

・              〃              鼻炎   → 1.55

・              〃         アトピー → 2.57

※両親ともにそうでない人を1.0とした場合の比率

この結果から、両親のどちらかにアトピーがある場合は、子供もアトピーになる可能性が高くなると考えておかなければなりません。

更に両親のアレルギーに特化した有症率をみると、

399名の4か月健診児への質問票による遺伝、環境因子の解析では、両親のアレルギー歴はオッ ズ比7.55ときわめて高いアトピー発症のリスクであることが示された。

 →厚生労働省 『アトピー性皮膚炎(小児) 疫学調査の結果にもとづくわが国での発症・悪化因子の検討 第2章』

とあり、具体的なオッズ比は、

・父のみアレルギーあり → 2.37

・母のみ        〃              → 3.95

・父母ともに     〃          → 7.55

※両親ともにそうでない人を1.0とした場合の比率

となっていました。

このことから、両親にアレルギーがある場合、そしてどちらかにアトピーがある場合、更に母親がアレルギーやアトピーがある場合には、子供もアトピーになる可能性がかなり高くなることがわかっています。

研究結果を見ると、既にアレルギーやアトピーを患っている方はとても落胆すると思いますが、赤ちゃんが生まれた後出来るだけすぐに全身に保湿剤を塗り、毎日続けることでアトピーの発症が3割減ったという研究結果が2014年10月に国立成育医療研究センターから出されています。

また、小児アトピーは小学生に上がる頃までに症状が良くなることが多いことも研究結果として10年以上前からわかっています。

適切な処置とケアをして、アトピーの重症化を防いでいれば、比較的コントロールしやすい疾患とも言われていますので、極端に落胆せず、事実を知った上で、しっかりとアトピーについて勉強しておくことで、子供がアトピーだったとしても、QOL(※)低下を抑えることができます。

(※)Quality of Lifeの略。生活の質のこと

我が家の有症率

アトピー発症リスクが高くても、全ての子供がアトピーになる訳ではないので、こればかりは生まれてみないとわかりません。

私の場合、私(母親)がアトピーで、夫はアトピーはないですが、ハウスダストや猫にアレルギーは持っていました。

この場合、母親の私がアトピーであり、更に2人ともアレルギー持ちということから、アトピーリスクの高い子供が生まれることになります。

結果として、2人生まれた子供のうち、1人は生後4ヶ月でアトピーと診断され、もう1人は食物アレルギーはあるものの、現在までのところはアトピーにはなっていません。

2人産んで50%の有症率でした。

2人の子供を比較すると、やはりアトピーの子は新生児期から肌が弱く、アトピーでない子は同じ新生児期でも既に肌質が違い、アトピーの子供より肌が断然強かったように思います。

しかしながら、食物アレルギーが既にあり、アトピーリスクの高い子であることに変わりない為、現在アトピーではない子供の方も今後も発症しないよう注意してケアをしていく必要があると感じています。

4.まとめ

・アトピーは遺伝する可能性がある

・両親にアレルギーがある場合や、家族にアトピー患者がいる場合は、そうでない人と比べ、有症率は高くなる

アレルギーやアトピーがある方は、自分の子供もアレルギーやアトピーとなる可能性が他の人より高くなることを認識して、子供がアトピーやアレルギーをもっていた場合の対策を生まれる前に考えておくことが良いと思います。

とりあえず、保湿剤は生まれる前に買っておきましょう。

〈余談〉

参考ですが、我が家も使っているおすすめの保湿剤はこれです。

我が家のアトピーの子は、赤ちゃんの頃は水道水の残留塩素も駄目なほど肌が弱かったのですが、そんな子でもパッチテストで問題なかった保湿剤で、今でも愛用しています。

我が家はメーカーのホームページからお徳用サイズを買っています。保湿剤選びで迷っている方のご参考までに。

ナチュラルサイエンスのホームページ↓

www.natural-s.jp