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アトピー治療の先生を探して〜病院放浪記〜

私がアトピーと診断されたのは、30年以上前のまだ生まれて半年の頃でした。

当時はアトピーの原因や治療法も今より解明されておらず、大人になれば自然に治ると言われ、純粋に信じて幼少期を過ごしました。

その結果、大人になってもアトピーで苦しい時期があり、以前より解明された現代医学からみると、その過ごし方は大きな間違いを沢山してきたことがわかりました。

そんな私自身のアトピーは、軽症からひどい時は中程度の症状を経験してきており、現在は軽症で落ち着いています。

 

当時より研究が進んだ今でも、現在の研究結果から治療を積極的に行ってくれる先生は本当に少ない印象です。

アトピーと診断されてから、思えば様々な皮膚科に行きましたし、そこで色んなタイプの先生に会いました。

 

自分自身や自分の子供がアトピーと診断されて、よりよいお医者さんを探している方が、このページをご覧になっていると思います。

 

長い治療の間に出会った先生達から学んだこと、そして病院とどのように関わるのが良いのか、私の渡り歩いた病院の話を中心に書きたいと思います。

これからアトピーの先生を探す方の参考になればと思います。

 

 

〈目次〉

1.対症療法で終わる先生

2.優しい先生

3.アトピー治療に積極的な先生

4.漢方専門の先生

5.まとめ

 

 

1.対症療法で終わる先生

 

私の渡り歩いてきた先生の大半がこれに当たります。

症状を見せると、重症度に合わせたステロイドを処方して、また悪くなったら診せてくださいね。で終わるパターンです。

余程の重症でない限り、傷を少し診て診察終了。その時間も1〜2分。

子供のアトピーで受診した場合だと、え、根本的な治療はないの?と疑問に思うところです。

根本治療について先生に質問してもそんなに良い答えは大抵返ってきませんでした。

誤解しないでほしいのは、だからと言って悪い先生ではないということ。

単純にアトピー治療の方法を考えると、対症療法で終わる先生というだけで、そのほかの分野に秀でていたり、話は優しく聞いてくれる先生も沢山います。

 

こういう先生のいる病院のメリットは、短い診察時間で終われるということです。

アトピーの根本治療は全く求めずに、欲しい薬がある時に利用するには良いと思います。

 

アトピー治療も慣れてくると、どういう薬が必要かわかってきますので、痒くて眠れない時の抗アレルギー薬や、保湿剤が手元に無くなったと言えば短い診察時間で処方してもらえることが多いです。

ステロイドは傷の症状を診せて、その時にあったものをもらいます。

また、不思議なことに診察の時は症状が落ち着いていることも多いので、今日は落ち着いているが少し酷くなってしまうことがあることを伝えれば、同時に少し強いステロイドも処方しもらったりと、その時に合わせて先生に要望を伝えています。

1段階強いステロイドを酷くなった時の護身用として持っていると、症状が出てしまった時に少し安心できます。

 

対症療法で終わる先生でも、自宅に近く、更に事前予約が取れる病院であれば、薬を処方してもらう病院と割り切って、短時間受診できる病院としてとても重宝できます。

 

 

 

2.優しい先生

 

優しい先生とは、よく患者の話を聞いて、患者の精神に寄り添ってくれるような先生です。

 

こういった先生がいる病院はとても人気があります。

私も病気の辛さを専門知識を持った先生の言葉で少しでも取り除いて安心させて欲しい、と思っていました。

なので、優しい先生の病院で受診すると気持ちが少し楽になります。

受診した後の気分も良いです。

 

が、アトピー治療に焦点を当てた場合、優しいか優しくないかではなく、治療への取り組み方がどんなものかを客観的に判断することが大事です。

私の出会った優しい先生のいる病院では、対症療法のみで積極的なアトピー治療はない病院だった為、結局通うのをやめました。

優しい先生で積極的なアトピー治療を行う病院があればベストだと思います。

 

こういった優しい先生がいる病院自体が貴重ですし、気軽に質問しやすい環境であることが多いです。

先生へ率直な質問をすることで知識や情報を得られるメリットがあります。

また、安心感を得られるので、治療に前向きになれることも大きかったと思います。

 

 

 

3.アトピー治療に積極的な先生

 

アトピー治療に積極的な先生とは、その人のアトピーの悪化原因を調べたり、プロアクティブ療法などの指導を具体的に行い、経過まで見守ってくれる先生のことです。

こういった先生を受診することが、アトピー治療に有効でした。

 

悪化原因を調べるにあたっては、アレルギー科が良かったです。

アレルギー科では、食物アレルギーや花粉症、ハウスダストなどの様々なアレルギー検査を受けられますし、最新の免疫療法の情報も知っている可能性が高く、アトピーの悪化原因の解明および治療を積極的に行えます。

 

ただし、私の周りの病院の話になりますが、特に総合病院内にあるアレルギー科は直近の予約が取りづらいところが多い印象です。

予約が1,2ヶ月先になることもよくあります。

総合病院などでは、受診できる曜日が限定されていたりもするので、通うこと自体少しハードルが高い印象です。

しかし、通う価値はあります。

アレルギー科の先生との相性もあるので、出来るだけ相性の良い先生に診てもらえる病院を探すと良いです。

私の場合ですが、近所のアレルギー科併設の小児科で診てもらいましたが、先生との相性が悪く、また診てもらいたいとは思えない病院があります。

しかし、近所であること、検査は要望があればすぐにやってくれること、予約が取りやすい、といったメリットがあるので、必要に合わせて受診する病院の一つとし、選択肢として残しています。

検査結果を持って、受診したい病院で診察してもらうと、診断もスムーズに進められたので、お勧めです。

 

なお、アレルギー科受診時には積極的に食物アレルギーや花粉症の検査をしたいなど、要望を出した方が良い印象です。

積極的にアトピー症状の客観的な数値を取得しておくことは、自分の体を知ることになり、対策に繋がります。

 

また、アレルギー科に限らず、アトピー治療に積極的に取り組んでくれる先生を見つけられると、とても励みになります。

 

プロアクティブ療法の具体的な取り組み方を教えてくれたり、継続的に経過をきちんと診てくれる先生に出会うと、治療への理解が深まり、自分でも積極的に治療に取り組めるようになります。

 

こういった先生のいる病院の探し方としては、有名だからとかだけでなく、その病院のホームページを診て、アトピーについてどのように記載されているかで比べてみるのも一つの指針になります。

アトピー治療に力を入れている先生は、ホームページでもアトピー治療についてよく記載している場合が多いです。

そして口コミも少なからず役に立ちます。

口コミは主観に基づくものなので、全てをそのまま鵜呑みにするのは避けます。

実際にどういう診察や治療をしているのか書かれたものだけ参考にします。肌の状態をきちんと診てくれる先生だったり、ステロイドの塗り方を事細かく説明してもらえる先生であれば、良いと思います。

 

こういった良い先生がいる病院は、自宅から近いとは限りません。

通うのがなかなか大変な場合は、ある程度症状が落ち着いて、先生からも定期的に通う必要がないといった判断が出ていれば、自分で積極的に治療を続けることを前提に、近くの病院へ通っても良いと思います。

 

良い先生に出会うことで、良い刺激を受け、通わなくなっても、自分の意識が変化し、治療にプラスになりました。

 

 

 

4.漢方専門の先生

 

高校生の頃の話ですが、急に顔が真っ赤になり、放っておくと熱をもって、皮膚の裂け目から黄色い浸出液が出てしまうことが続きました。

症状は一時的で、プロトピック軟膏を塗ると数日で治るものでしたが、原因不明で何度も繰り返しなるので当時はとても辛い思いをしました。

 

そこで、根本的な体質改善の為に、漢方科のある大学病院を受診しました。

 

処方された漢方薬を煮て、毎日煎じて飲んだ結果、1年後くらいにはいつのまにか顔が赤くなる回数が減っていました。

 

通って良かったと思うものの、漢方は保険がきかない為とても高額。

加えて体質に合わなければ効果が得られない可能性がある。

単純に漢方薬がまずい、苦い。

効果が出るまで時間がかかる。

結果的に漢方によって治ったかは不明。

 

など、なかなかハードルが高いです。

 

漢方専門の先生ですが、触診を行なうなど、西洋医学とは異なるアプローチがあったので、受診してみて違う分野の医療方法が見られて新鮮でした。

 

現在は悪化原因がいくつか判明していれば、具体的な対策治療が当時と比べて進歩していると思うので、皮膚科やアレルギー科の相性の良い先生のところで診てもらっていれば充分と思います。

 

しかし、アトピーの症状は年齢とともに変化することも多いので、原因不明の苦しい症状が出るようになった場合などは、選択肢の一つとして漢方科も受診してみても良いと思います。

 

また、病院によっては漢方薬も併用しているお医者さんもいるので、そう言ったお医者さんを探して受診してみるのも良いと思います。

 

 

 

5.まとめ

様々なタイプの先生を大まかにざっくり分けて記載しましたが、同じ場所に繰り返し掻き傷ができるなどの症状がなく、一時的に軽い傷ができるだけなら、対症療法の先生の病院でも十分だと思います。(ただし、毎日の保湿などのケアはきちんと行う前提です)

繰り返し同じ場所に掻き傷ができるのであれば、一度アトピー治療に積極的な先生を探すのが良いかもしれません。

アトピー治療は毎日の地道なケアが大切で、それがまた面倒にも感じられますが、先生に頼りきりでなく、積極的に治療に取り組むことで症状をある程度コントロールできるようになり、その分アトピーの煩わしさから解放されます。

先生との関わり方や探し方も、今でもたくさん迷うことがありますが、メリット、デメリットを把握した上で、自分の納得できるアトピー治療をしていけると良いと思います。