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子供のアトピーにプロアクティブ療法を実践〜ステロイドとの付き合い方〜

アトピーと診断されると、ステロイド入りの軟膏を処方されることが殆どだと思いまhttps://blog.hatena.ne.jp/juugatuzakura/juugatuzakura.hatenablog.com/edit?entry=26006613447798314#previewす。

ステロイドについては、副作用が怖いといった認識から、出来るだけ少量にして塗って、治ったらすぐやめる、といった使い方をしている方も少なからずいますが、誤った使い方をすると、アトピーが悪化したり、ステロイドの副作用が出ることも・・・。

 

最近では皮膚の傷口に食べ物が触れることで食物アレルギーが引き起こされる可能性が高くなるといった研究結果もあることから、

特に乳幼児や子供のうちにアトピー体質だと判明した場合には、掻き傷を速やかにステロイドで治す必要があります。 

私は自身が生後6ヶ月の時からアトピーで苦しんできた経験から、自分の子供には辛い思いをしてほしくないと、アトピーに関する最新情報にアンテナを張りながら日々子供たちの治療に取り組んでいます。

そういうと、ピリピリした感じがしますが、根がズボラなので、大事な根幹部分は守りつつ、それ以外はたまに抜けたりしてもいいや、といったゆるい部分を沢山もたせながら取り組んでいる感じです。

何せアトピー治療はずーっと続くので、息切れしないようにしています。

現在は子供達にプロアクティブ療法を意識しながら肌環境の維持に努めています。

取り組んでから2年半ほど経ちましたが、その結果、子供達の症状は安定してきましたので、今はほとんど保湿剤だけで済むようになってきています。

アトピー体質は残念ながら、現在の医療では治すことができません。

つまり、表面上肌が綺麗になっても、子供が大人になっていく過程でいつどんなきっかけで悪化するかもわからない可能性があります。

そんな体質を知って、コントロールしていくことを子供自身も知っておかなければなりません。

特に小さい子供のうちから安定した肌環境にしておくことは、将来大人になって悪化するような状況になっても、軽症で済ませることができる可能性が高くなります。

なかなか近くに相性の良いお医者さんに出会えない、実際にプロアクティブ療法とは具体的にどう取り組んでいくのか知りたい、といった方の参考に、私の取り組んでいるプロアクティブ療法について紹介したいと思います。

 

 

 1.プロアクティブ療法とは

プロアクティブ療法とは、アトピーの炎症が治まった後も、ステロイドを継続して塗り、段階的に保湿剤だけ塗る日とステロイドを塗る日の間隔を空けていくことで、最終的には保湿剤だけで肌環境の維持、または炎症が出たとしても弱いステロイド治療で治るような状態へ導く治療法です。

 

これは必ず小児科や皮膚科の先生の指導のもと行っていく必要があります。

プロアクティブ療法を実践中にも、また炎症が再発したりするので、その都度症状に合わせてステロイドの強さを変更したり、ステロイドを塗る日と保湿剤だけの日の間隔をどのタイミングで伸ばしていくかなど、症状に合わせたこまかなケアが必要だからです。

 

しかしながら、現実、そんな長期的に熱心に面倒をみてくれる先生はあまりいないという印象です。重症のアトピー患者を専門的に診てもらえるような一部の病院くらいかと思います。

 

あくまで私の経験の範囲の話ですが、皮膚科や小児科の先生といっても、アトピー治療に熱心に取り組んでいる先生は少ないと感じています。住んでいる地域に近い病院では、殆どの先生がアトピーの重症度に合わせたステロイドを処方して、塗り方を少し指導して終わり、ということが多いです。

軽症の方であれば、それで傷が治って、しばらくぶり返さなければ充分なのかもしれません。

 

私の場合、先生よりも病院に置いてあるパンフレットで正しいステロイドの塗布量や、スキンケアの方法、アレルギーマーチの話について知りました。

 

どこの病院の先生達も忙しく、一人一人の患者さんに時間を沢山はかけられないといった背景があるように思います。

 

 

そして、時間がないのは先生だけでなく、患者やその家族も同じです。

いくら良い先生がいても、自宅から遠い病院へ通うのはかなりの負担となります。

近くに相性の良い先生がいなくても、自分から能動的に治療し、定期的に近くの病院に通うだけでも充分治療ができるような状態に自己管理できる状態にすることが、1番負担が軽くなります。

その為にアトピー体質の方はプロアクティブ療法について具体的な取り組み方を知っておくことをお勧めします。

 

 

先程も書いたとおり、プロアクティブ療法は先生の指導の元に実践することが原則ですが、軽症の患者さんであれば、ある程度自分で方法を把握して、実践し、症状のコントロール方法を身につけておけば、病院に通う頻度は少なくて済むようになります。

毎日のケアは患者自身、またはその家族が主体的に取り組むことで早期の寛解に繋がります。

 

それでは、具体的にどのように取り組むのかについてみてみましょう。

※重症の方は必ず病院を受診し、先生の指導に従って取り組んでください。

ここから記載するのは、軽症の方向けの取り組み方です。

2.プロアクティブ療法の具体例

①まずは病院で重症度に合わせたステロイドを処方してもらい、先生に指導された用法用量を守って傷が完全に治るまで治療します。

最初のポイントは完全に傷を治すことです。

ここを中途半端にすると、悪化しかねないので、我慢して治療します。

早めに薬で治療することの積み重ねが、中〜重症のアトピーへの悪化を防げますので、ここが頑張り時。

ステロイドを塗る量は先生に具体的に聞いておくことも重要です。怖がって少ない量を塗るのはやめましょう。

傷が治るまでは、傷口に食物が直接触れないようにすることも注意しておくと良いです。

口の周りや指、手や手首に傷がある場合は、食事の前にワセリンやプロペトを塗っておくと、食材が直接傷口に着くのを防いでくれます。

※プロペトとはワセリンの純度が高いもので、保湿にも使用されるものです。病院で先生に相談すれば、処方してくれることもあります。

 

②傷が治っても数日間は同じ場所にステロイドを塗る

ひどい時は治ってからも薬を5日位は塗ります。軽い傷の時は治ってから3〜4日は塗ります。

皮膚の下の見えない部分の炎症まで治し切る為です。

 

③ステロイドを1日置きにする

綺麗な肌がキープできていれば、ステロイドを1日置きにして、塗らない日は保湿剤を塗ります。

これを約1週間ほど続けます。

 

④ステロイドを塗る日の間隔を徐々にあけていく

③までの過程をこなしても良い状態をキープできていれば、今度は2日置きにステロイドを塗る週を2週間ほど続け、悪化しないようであれば更に3日置きで3週間、4日置きにして4週間、と間隔をあけていきます。

 

炎症が再発したら、再発した部分についてはまた①からやり直します。

3.続けるコツ

プロアクティブ療法ですが、実際やってみると大きな壁が立ちはだかります。

それは、

傷が多いとそれぞれの進捗管理が大変

ということです。

 

 

治療中も並行して次々と新しい傷があちこちにできる為、傷の治療の進捗具合を把握するのは大変です。

何より、傷が治ってしまうとどこに傷があったかわからなくなる為、どこに塗れば良いのかもわからなくなる、または傷があったことを忘れて、プロアクティブ療法が中途半端に終わってしまう、ということが起こります。

 

そこで、小さなノートやメモに次の3点だけ書いて記録しておくことをお勧めします。

 

・傷が出来た日付

・体のどの部分にできたか

・傷の重症度

 

我が家では洗面所のタオルかけに小さいノートをペンと一緒にして吊るしています。

お風呂あがりに薬を塗る時、見返すことができて便利だからです。

 

体のどの部分にできたかは、出来るだけ細かく書いておくと傷が治った後も場所を忘れずに済みます。

例えば手首にできたなら、右手首の内側とか、右手首親指の付け根あたり、とか。

人にわからなくても、自分がどの部分かわかるように書いてあればOKです。

 

このノートも、しんどくならない程度に記入すれば良いと思います。備忘録ですから、忘れそうだなと思った時に記入しておけば良いです。

 

また、取り組んでいくと子供の傷の様子を見て、使うステロイドの強さはどの程度で良いかや、ステロイドを塗る間隔がどれ位かなども感覚としてわかってくると思います。

毎日の肌の様子をよく観察しておくことが、一番の治療に繋がるので、そこは頑張りましょう。

 

そして治療の重要なポイントは、新しくできた傷は小さくても見逃さない、

ということです。早めに悪化の芽を摘めば、アトピーの悪化を防げます。

 

プロアクティブ療法を続けていくと、あれ、そういえば傷ができなくなったな、とか、ステロイドを塗る部分が減ったな、とか、アトピーの改善が少しずつ目に見えてくると思います。

 

信じて、たまに抜けても良いので、続けてください。

 

よって、続けるコツとしては、

・記録ノートを作る

・毎日よく子供の肌を観察して、改善している

   ことを実感する

・良くなることを信じて取り組む

・たまに抜けてもよし!ゆるく続ける

 

4.まとめ

プロアクティブ療法は意識して続けていくうちに、少しずつ効果が出ると思います。

あせらず気長に根気よく続け、少しでも子供のアトピーが改善するよう、一緒に頑張りましょう。